化学物質過敏症を防ごう!!

担当:シックハウス相談窓口

健康状態の悪化化学物質・老化・その他 総負荷が個人の容量を超えると化学物質過敏症になるといわれています。花粉症などの発症について説明するときに用いられるアレルギーコップの例に似ています。また、発症には個人差も多く、同じような環境にいても他の人は全く平気なのに1人だけ発症するというケースも少なくありません。

今の世の中は化学物質に溢れています。これらすべてを生活の中から排除することは現実的には困難な状況です。また、行政による規制は重要ですが、それのみで対応することも不可能だと思われます。また、個人にできる範囲というのも限られてきます。しかしながら、それら個人でできる対策をするのとしないのとでは、危険の度合いが変わってくるのも事実です。以下に予防策をいくつか挙げてみたいと思います。

化学物質過敏症の予防策の概要として次のようなことが挙げられます。
  • 有害化学物質の周囲からの排除
  • 体内の有害化学物質の分解・排出の促進
  • 生活改善による身体状況の改善

さらに具体的な方法を挙げたいと思います。
  1. 住宅を新築・リフォームなどする際、有害化学物質の発生する建材の使用を避ける。また、それに応えてくれる建築業者に依頼する。シックハウス症候群だけではなく、化学物質過敏症にまで目を向け、理解している業者を選ぶことが重要になります。理由としては化学物質過敏症にまで配慮をしていない業者の場合、規制外の有害化学物質について配慮をされていない可能性が高いこと、規制対象のホルムアルデヒドや揮発性有機化合物(VOCs)についても国の示す指針値以上の配慮がされていない可能性があること、使用制限のされていない新建材の危険性を深く認識せずに使用している可能性があること等が挙げられます。残念ながら、一部の化学物質が規制されたことで、規制されていない他の化学物質の使用量が増加している傾向があります。また、こうした理由から建築等(リフォーム含む)の際はシックハウス診断士に相談することは非常に効果的だと思います。
  2. 現在、居住している住宅から有害化学物質の発生が心配される場合、適切な空気質測定を行い、その内容に応じ処置を行う。この際はシックハウス診断士またはシックハウス診断士補などの専門の資格者に依頼し、測定結果に応じて改善案を検討させることが重要となります。また、シックハウス診断士などに依頼するときは問診があると思われますので、生活スタイル全般を含めたシックライフの相談をすると良いでしょう。
  3. 家具が有害化学物質の発生源になっているケースも多いため、家具の選定の際は使用材料を確認し、安全なものを購入する。原始的な方法としては家具の臭いを嗅ぐなども一つの目安にはなります。また、タンスなどは引出しの中まで臭いを確認してください。
  4. 換気を良く行う。その際は換気経路にも、注意し、空気に淀みが起きないよう配慮してください。特に室内に有害化学物質などの発生源がある場合、換気は非常に重要になります。近年、住宅の省エネ化により高気密・高断熱が推進されてきました。このことが室内空気質の悪化につながり、シックハウス症候群の増加を招きました。さらに化学物質過敏症増加の一因にもなっています。
  5. 空気清浄機(ホルムアルデヒドやVOCsの低減効果のあるもの)を使用する。ただし、光触媒等を利用したタイプの物は中間生成物にも留意する必要がありあます。
  6. 喫煙・飲酒を控える。
  7. タバコの煙、排気ガスその他、衣類に付着した化学物質を早めに洗濯し、室内のへの拡散を予防する。
  8. 合成洗剤を使用しない。
  9. 安全な水を飲む。飲用・料理用にはミネラルウォーター逆浸透膜浄水器などで浄水した水などが良いでしょう。最近ではスーパーマーケットなどでも逆浸透膜浄水器が設置されていることが多く、比較的安価で手に入れることができるようになってきています。
  10. お風呂に備長炭を入れる。水道水に含まれる有害物質を吸着・減少させるために備長炭を入れてお風呂に入れるのも良いでしょう。その際はネットなどに備長炭を入れてから使用すると便利です。
  11. 化学調味料・保存料などの食品添加物の摂取を極力避けてください。大量の食品添加物を現在の日本人は摂取しています。また、今後もますます増加しそうです。
  12. 野菜は有機栽培のものを食べる。有機栽培と化学肥料栽培では栄養価が違います。また、また原則として農薬も使用してはならない栽培方法のため、農薬などの化学物質の摂取も抑制できます。
  13. のものを食べる。
  14. 遺伝子操作食品を避ける。遺伝子操作により虫や菌を寄せ付けない物質を含む食品が人間の体にとって安全かどうかは疑問視されています。
私たちの身の回りには化学物質が溢れています。体に入ってきた化学物質は体外に排出する必要があるのですが、質の悪い食品の氾濫はそれを妨げる一因になっているようです。

人類がこれまでに作ってきた化学物質は1600万種類以上です。また、EUでは2万種類の化学物質が我々の日常生活に入ってきているとしています。残念ながら安全性が確かめられているものはほとんどありません。また、一つ一つの安全性だけでなく複数の物質の相乗効果まで検討するとその数は天文学的な数字となり、今後もその解明は困難だと思われます。その為、一つ一つの物質単一の規制値にのみ注意するのではなく、総摂取量にも注意を払うことが重要です。

残念ながら発症してしまった場合は早期に確実な診断を受け、専門医の指導の下での治療が必要になります。残念ながら、専門の診察科は日本にはまだ非常に少なく、健康保険の対象外となっています。そのため事前確認を行ってから診察を受けることをお勧めします。参考までにですが、私が以前治療を受けていた病院の一つは北里研究所病院(化学物質過敏症外来)です。検査と問診があり、その後は生活療法の指導がメインとなりました。食事内容から、運動の仕方、お風呂の入り方、サプリメントの紹介、世間に出まわっている情報についての訂正、その他日常生活において気をつけるべきことなどについて指導されました。3ヶ月に1度の診察で1年かけて治しましょう、ということでした。
最初の診察日に担当医の先生に言われたことで非常に印象に残っていることがあります。「化学物質過敏症は必ず治ります!!インターネットなどでは治らないとか情報が出まわっているがそういったことは忘れてください」と言われたことです。非常に勇気付けられました。